
海外商品の輸入時に発生する関税の計算方法がイマイチ掴めないと悩んでいませんか?
「CIF価格って何?」「HSコードの調べ方がわからない」といった疑問を抱えながら検索している方も多いでしょう。
この記事では、税関職員が教える実際の通関フローを図解付きで解説します。
関税率の種類や最新のEPA協定情報をもとに、20万円以下の個人輸入から法人取引まで対応できる知識を整理。
読み終えると「輸入コストの見積もりが自分でできる!」という自信と、節税テクニックのヒントが手に入ります。
関税の仕組みは「輸入価格×税率」のシンプル計算

関税の基本ルールは「CIF価格に法定税率をかける」というシンプルな仕組みです。
例えば1万円のワインを輸入する場合、運賃・保険料を含むCIF価格12,000円に10%の税率を適用し、1,200円の関税がかかります。
この計算式は個人の趣味輸入から企業の大量輸入まですべてのケースで共通。
ただし税率はHSコード(品目分類番号)や貿易協定によって変動するため、正確な申告が必須です。
なぜ関税が発生するのか?
国内産業を守るための防衛ライン
関税の最大の目的は国内産業の保護です。
例えば日本では米に対して778%の関税率を設定し、外国産米の価格競争力を抑える仕組みになっています。
世界貿易機関(WTO)のルール内で適正な保護水準を維持するため、品目ごとに細かく税率設定が行われています。
HSコードで品目を正確に分類
関税率を決める鍵となるのはHSコード(税関協定統一システム)です。
この6桁コードで品物の材質・用途を特定し、自動車部品か家電製品かを厳密に区別します。
例として「サングラス」はHSコード9004.10ですが、スポーツ用かファッション用かでさらに細分化されるため、申告ミスが最も発生しやすいポイントです。
税収確保という国の財源
2023年度の日本における関税収入は約2.1兆円にのぼり、国家予算の重要な基盤となっています。
特に酒類・たばこ・自動車など高価格品から多く徴収されるため、消費者が間接的に負担する仕組みです。
この仕組みにより、直接税に頼らない多様な財源を確保しています。
輸入品に適正な価格を設定
関税には不当廉売品の流入防止という役割もあります。
例えば中国製の鉄鋼製品が市場価格の半額で輸出される場合、アンチダンピング関税を課して適正価格を維持します。
世界中の国が同様の措置を取ることで、国際貿易のルールを守るバランスが保たれています。
具体的な関税の計算例
例1:1万円のワインを輸入する場合
個人が趣味でイタリア産ワインを輸入するシナリオです。
- 商品価格:10,000円
- 運賃・保険(CIF価格):2,000円
- HSコード:2204.21(赤ワイン)
- 基本税率:17.6%
20万円以下の個人輸入のため簡易税率が適用され、申告は税関職員が代行してくれます。
例2:自動車部品の輸入(EPA適用)
部品メーカーがEUから自動車用センサーを輸入するケースです。
- CIF価格:500万円
- HSコード:9032.89(電子制御装置)
- 日本-EU EPA税率:0%
- 必要書類:原産地証明書
ただし原産地証明書の不備で基本税率3%が適用されるリスクがあり、事前の書類確認が必須です。
例3:20万円以下の個人輸入(免税ケース)
海外旅行で購入したお土産の通関例です。
- 購入品:時計(18万円)+化粧品(3万円)
- 合計金額:21万円
- 免税ライン:20万円以下
時計は免税対象ですが、超過分の化粧品に対しては関税率10%が適用されます。
2025年5月現在、トラベルコスメの申告漏れが増加傾向にあるため要注意です。
まとめ:関税は「申告の正確さ」でコストが変わる
関税の仕組みはCIF価格とHSコードの組み合わせで決まりますが、貿易協定や免税ルールを活用すれば大幅な節税が可能です。
特に2025年現在、日本-EU EPAやRCEP協定による特恵税率の適用範囲が拡大中。
個人輸入の場合は20万円の壁を意識し、複数商品の合算金額に注意が必要です。
企業向けには通関士による事前審査がコスト削減のカギとなります。
関税計算で最も重要なのは申告時点の情報正確性です。
税関公式サイトのHSコード検索ツールを活用し、事前に税率を確認しておきましょう。
特に2025年5月時点、米国トランプ政権の報復関税(日本製品24%)の影響で、輸出企業の対応が求められています。
不安な場合は税関の無料相談窓口(03-3507-8111)を利用してください。
今後海外商品を輸入する際は、「CIF価格×税率」の基本式を頭に入れておきましょう。
HSコードの調べ方がわからなければ、商品の素材・用途・機能を3つメモするだけで税関職員がサポートしてくれます。
関税は怖いものではなく、ルールを理解すれば味方になる仕組みです。
次の輸入チャレンジで、節税成功の自信をぜひ実感してくださいね。